君がくれたぬくもり
第19章 宣戦布告
「ふあぁ…」
怜香に頼まれた洗濯物を物干し竿にかけていく。
あれから陽菜は昼過ぎまで熟睡。
岳はいつのまにか仕事に行ってしまっていた。
いろいろ不安なこともあるけど、大丈夫な気がする。
夢の中で岳が「絶対守るからな」って言ってくれたような気がしたから。
岳は嘘つかないもんね。
「ずいぶんとご機嫌ね?」
「…!!」
聞き覚えのある声に振り向く。
「……マリナさん…」
「手伝うわ。」
マリナさんはニコッと優しく笑って洗濯カゴの中の服を取り出しハンガーに掛けていく。
「ありがとうございます…」
「いえいえ♪」
ルンルンと鼻歌を歌いながら洗濯を干すマリナさん。
昨日怜香が言っていたマリナさんと全然違う…。
ほんとに美人だなぁ…
あれくらい綺麗なら陽菜ももっと自信持てるのに…。
なーんて。