Sカレっ
第6章 2日目
瀬川の横顔を見ると、拒絶したような表情をしていた。
「瀬川、なんでそのこと知ってんの??」
そんな噂なんて、聞いてないし。
大体集団で群がるような性格じゃない瀬川が、そんな情報屋みたいな言い方で、知ったかぶったような事言うなんて。
「あ??あぁ、俺姉ちゃんいるから」
姉ちゃん??
こいつ(瀬川)に??爆笑
「ぷふっ」
瀬川にお姉ちゃんなんて、可愛い(笑)
思わず吹き出してしまった。
「……何笑ってんだよ??」
瀬川は恥ずかしそうに顔を少し赤らめた。
新鮮な反応に、ますます笑いが止まらない。
「アハハハっ」
「笑うなっつーの!!このっ」
「いたっ。なにすんのよー!!」
あたしと瀬川は笑い合いながら、お互いの頭をコツンと叩いた。
「おぉい、そこのバカップル!!あたしらの班出発だよ!!」
玉木さんの声に、一旦中断すると、リュックを背負いスタート地点へ走った。