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Sカレっ

第8章 やっぱり




はぁ…

ほんと、どうしよう。

足痛いし、疲れた。



……あ!


あたしはズボンのポケットからお菓子を出した。


「へへっ。小腹が空いたら食べようと入れておいたんだぁ♪」


棒状になっているチョコレートは、少し溶けかかっていて、より美味しそうに見えた。



「いただき…」

「ハァハァ…見つけた」



…………え

なんで瀬川が!??


えっえっ



状況を理解できないあたしは、チョコを持ったまま立ち上がった。



「お前…馬鹿かっ!!!!もし俺がこっちに来なかったら、見つからなかったぞ!??どんだけ心配かけさせるんだよ!!!!」


瀬川が、怒鳴った??


ハァハァと荒く呼吸する瀬川の腕はいつの間にか半袖で、露わになった逞しい腕には木の枝に引っかかれたようなか無数のすり傷が。



「瀬川…」



あたしは瀬川に近寄り、腕を取った。


「ごめんなさい。心配かけて…」




瀬川の顔を見ると、瀬川は顔を真っ赤にし、その顔を見たあたしも同じく真っ赤になった。



「っ………」


すぐさま腕を戻すと、握っていたチョコを瀬川に黙って渡し、早足で進んだ。



「っあ……いた…」


そうだ。足、挫いてたんだ……

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