それでも恋するドM娘
第13章 新しい季節は。
「黒騎士様の責めは確かに素敵です。すっごく感じました。でもね」
陽菜は言葉を一旦切って朝霧と千紗を見る、
「女の子は身体を許せば相手を好きになっちゃう、どうしても。
そして身体を重ねる度にどんどん好きになっちゃうものなの。イカされる度に相手を愛しく思っちゃうものなの……」
普段寡黙な陽菜とは思えないくらいに、今の陽菜は雄弁だった。
「互いの愛の量が等しくないと恋愛は成立しないの、河西さんのルールでは?」
「何回も同じこと言わせないで下さい。私は朝霧君とディベートがしたい訳じゃありません。
朝霧君は佐倉さんのこと、もしくは私のこと、好きなんですか?
答えてください」
噛みつきそうに真剣な眼差しの陽菜と口許を歪めて笑う朝霧。
硬直した空気がこの場を覆い、千紗は膝が震える。
「じゃあ言うよ。僕は--」
「もうやめてっ!!」
千紗は朝霧の言葉を遮る。
聞くのが、怖かった。
「もう……やめてっ……お願い……」
千紗は脱いだシャツを乱暴に着て慌てて体育館倉庫から飛び出していく。
残されたふたりは複雑な表情を互いに浮かべて見つめあい、言葉を失った。
陽菜は言葉を一旦切って朝霧と千紗を見る、
「女の子は身体を許せば相手を好きになっちゃう、どうしても。
そして身体を重ねる度にどんどん好きになっちゃうものなの。イカされる度に相手を愛しく思っちゃうものなの……」
普段寡黙な陽菜とは思えないくらいに、今の陽菜は雄弁だった。
「互いの愛の量が等しくないと恋愛は成立しないの、河西さんのルールでは?」
「何回も同じこと言わせないで下さい。私は朝霧君とディベートがしたい訳じゃありません。
朝霧君は佐倉さんのこと、もしくは私のこと、好きなんですか?
答えてください」
噛みつきそうに真剣な眼差しの陽菜と口許を歪めて笑う朝霧。
硬直した空気がこの場を覆い、千紗は膝が震える。
「じゃあ言うよ。僕は--」
「もうやめてっ!!」
千紗は朝霧の言葉を遮る。
聞くのが、怖かった。
「もう……やめてっ……お願い……」
千紗は脱いだシャツを乱暴に着て慌てて体育館倉庫から飛び出していく。
残されたふたりは複雑な表情を互いに浮かべて見つめあい、言葉を失った。