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恋なんかしなきゃよかった

第8章 現実


放課後、
私達はカラオケに
来ていた。

「ぱぁ~と盛り上がるよ」

「ふふっ」(笑)



「明日は喉がヤバイカモ」

「菜美は歌いすぎたしな」



「あれ~唯じゃん。」
私は聞きたくない声を
聞いてしまった。


「翔…」

「唯~
覚えててくれたんだ」


翔は私の肩を
引き寄せた。

「放して。
もうあなたとは
関係ないでしょ。」

「唯」


「放してやれよ。」

「はぁ?なんだお前。
今の唯の男か?」

「だったら?
お前こそなんだよ。」

「唯の元カレだけど。
また遊ぼうよ唯。
じゃあな。」



「唯。大丈夫?」

「大丈夫だよ。
迷惑かけてごめんね。
私帰るね。」

唯を
追いかけようとしたら
響哉に手を捕まれて
「一人にしてやれ。」

(俺はただ唯の背中を
見ていることしか
できなかった。)

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