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完熟の森

第15章 変化

「私も食べたい」


そう言って、手を出してきたけど僕は芋を上に上げた。


「素手で触ったら、熱いよ。食べさせてあげるから」


僕はもう一度ふうふうと口で冷ましてから、雫の口元に芋を近づけた。


雫は芋にかじりついた。


「あつっ!おいひい!」


ほふほふと咀嚼する雫は愛らしくなんとも可愛かった。


僕はうっかり微笑ましく眺めてしまう。


そんな自分を慌ててかき消した。


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