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完熟の森

第16章 別れと始まり

「千晶…どうしたの?」


「昨日、気づいてやれば良かった」


そう言ってズボンを履き直した。


「千晶…」


理音はシーツを引き寄せ、身を隠し少し震えていた。


「俺のせいだな」


「私は…千晶に100%私を見て欲しかった。
でも千晶は違った。
あの森に行ってから変わったよ。
本ばかり読んで…
千晶が私だけを見てくれるのはエッチの時だけ」


「でも、理音の事好きだった」


「私も好きだった。でも、24時間私だけを見てくれる人がいい」


理音の目にはもう僕は映ってなかった。



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