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完熟の森

第27章 雫と僕

「俺も構わない。

雫さえ居てくれれば、誰にどう見られても…どう言われても…」


雫を抱き上げ、ベッドルームに連れて行った。


雫を抱きたくて抱きたくて溜まらなかった。


早く雫の鼓動を聞いて、触れ合って、抱き合って、雫を感じたかった。


僕が一番安らげる雫の中に僕を放ちたかった。


ベッドに雫と腰掛けると雫の目に僕が映っていた。


「千晶…」


「雫…」


愛しくて愛しくて切なくて僕は言葉に詰まる。


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