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完熟の森

第8章 大人

「もう、帰りなさい。私仕事中なの」


そう言われて僕は少し寂しくなった。


でも、仕事の邪魔してはいけないし言われた通り僕は帰る事にした。


「分かりました。帰ります」


僕はそのまま玄関に向かおうとした。


「千晶君」


「何ですか?」


「今度来る時は連絡して」


雫は携帯を見せた。


僕は自分の携帯を出して雫と赤外線でアドレスを交換した。


「お邪魔しました」


玄関を出ると暑く、むあっと緑の匂いがして、目眩がした。


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