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あなたが幸せなら、それでいい。

第5章 最低



あたしと翔は毎日のように
連絡を取り合っていた。


このときも、亮と付き合っていた。


だけど、日が経つにつれて、
翔への想いが大きくなっていった。


それからすぐに、亮と別れた。


いきなり 別れ話をされた亮は
当たり前だけど、困惑してる。


だって、亮は何も悪くない。


悪いのは、あたしなんだから。


『なんで!?』 って聞く亮に
あたしは『ごめん。』しか言えない。


『理由を聞くまでさがらない』
っていう亮に、ほんとのことを告げた。


『好きな人ができたから』


あたしはずるい。


自分だけ傷つかずにいる。


好きな人ができたのは、ほんと。


亮のことを好きだったのも、ほんと。


だけど、あたしは隠してたんだ。


偽ってたんだ、自分自身を。


翔のことが好きなのに、
《無理だ》って諦めて。


でも どこか期待してる自分がいて。


あたしにとって翔はカコの人なのに。


だけど、そんなあたしに亮は
『本当に幸せだった。悔しいけど、
 お前には幸せになってもらいたい。
 俺は、ずっと応援してるから。』
って言ってくれたんだ。


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