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「変態、近寄るな。」

第2章 「変態の過去と秘密」



彼女は、青空をバックにして、太陽のような笑顔で笑っていた。

肩までの黒髪。
焦げ茶色の微笑む瞳。
風に揺れるうちの制服。
後ろから差す、―――光。

全て、人生を放棄したオレにはまぶしすぎたのか、瞬きする。






「―――……名前は!」


気づけば、何の思惑もなく、衝動的に手を掴んでいた。懇願するように。

彼女は、笑いをとめてきょとんとし、今度はしっかり缶ジュースを拾って、オレに渡しながら言った。

「―――桐生、未琴だけど?」



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