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Soul Of Blood

第2章 闇に染まる施設

第十五話 爆撃

カツン…カツン…

静寂の地下道の中…足音だけ響く

鳥肌が立つ程静かだ…

「…静かだな…」

あまりの不気味さに思わずロイは言葉をこぼす

「油断するな…奴らはいきなり来るぞ…」

………

ズズズ…

「!?」

ガチャ!

「どうした?」

カイトは何故か真後ろにショットガンを構える

「…何かいる」

カイトにはちゃんと聞こえた 何かが這いずる音が…

ズズズ…

「!?」

その音はすぐロイに届いた

「何だ…?」

ロイはすぐに二丁拳銃を構える

ズズズ…

ズズズ…

次第に音は大きくなり、それは姿を現す

「「!?」」

その姿はおぞましかった ヌルヌルとした湿った身体に大きな口、更には人間の顔があった 白く濁った目に生を感じなかった

『ガァァァッ!!』

その怪物は巨大な叫びを上げると同時に身体から無数の人の腕が出てきた

「うわぁぁっ!!」

流石に悲鳴をあげる

「くそ!くらえ!」

バァンッ!

ショットガンの銃撃音が地下道を響かせる

『ガァッ!』

怪物は一時的に怯んだものの、効果はあまり見られない

「効いていないのか!?」

『ギガァッ!』

そして怪物の反撃へと移る 怪物はその無数の腕を伸ばしてカイトを襲った

ガシッ!

「ぐあぁっ!」

「カイト!!」

無数の腕はカイトの首を襲い、カイトは軽く宙に舞う

「く…そ!離せ!」

カイトが抵抗するが腕はピクリとも動かない

ズバッ!!

鮮やかな音が宙を舞う

「げほっ、ごほっ」

咳をしながらカイトは地に戻される

「ロイ?」

そこには刀を構えたロイがいた

「レイン…この刀…暫く借りる」

『グガァァッ!』

怪物の腕は刀により切断され、緑色の体液を流す

「腕によるダメージがあるみたいだな…」

そこでロイはニィと笑う

「行くぞ!」

刀を構えて腕を斬り掛かる

「!?」

その剣術はレインさえも驚いた

かなり早い…

「へへ、奴は銃より剣術の方が上なんだよ…」

『ガァァァッ!』

そして全ての腕を切断すると怪物は大きな口を開いて叫ぶ

「今だ!」

ロイはカイトに叫ぶ

カイトはすぐに理解した… 手溜弾を投げろと…

「こいつでも…喰ってろ!!」

投げ出された手溜弾は怪物の口の中に入り、やや遅れて爆発した…

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