最初で最後の恋…
第2章 2
…ピンポーン
「はい…あらっ明希君どうしたのって…琉生?」
お母さんが慌てだす。
「琉生、朝に貧血で倒れちゃって」
明希が一生懸命説明している。
「大丈夫なの?琉生」
「大丈夫よ!」
お母さんは安心すると、
「明希君上がってって」
「いや、でも悪いですし。」
遠慮がちに明希は言う。
そのとき明希が敬語を使っていることに笑ってしまった。
「私、これから用事があって…蓮も結菜も部活だから20時までは帰って来ないし、お父さんも今日は遅いのよ。だから、私が帰ってくるまで面倒見ててほしいのよ」
蓮は私の1個上の兄で結菜は3個下の妹。
「でも、明希に悪いよ」
「明希君いいかしら?」
「大丈夫ですよ!」
明希がかすかに嬉しそうに答えた。
「お願いね!それじゃあ、行ってきます。」
お母さんが行って2人きりになった。