*記憶のカケラ*
第7章 *別れと...*
展望台へ着くと
「みてみて!星綺麗だよ!」
何て言いながらはしゃぎだす亜梨紗。
「上ばっか見てるとこけるぞ。」
なんていうとほんとにこけるから俺は笑った。
「もぅっ!笑わないでよ遼!結構痛かったんだからっ!」
「ははっわりぃ。予想通りにこけるから。」
頬を膨らませてぷいっと向こうを向いて、亜梨紗は一番よく星が見えるところまで歩いていった。
「悪かったって!」
俺も亜梨紗をおいかける。
亜梨紗は俺を見て微笑んだあと上を見てつぶやいた。
「ここ久しぶりに来たね。デート以来だ。」
「そうだな。」
亜梨紗はふふっと笑う。
「あの時は遼が怒ってて不安だったんだよなぁ。」
「付き合ってるって言ってもらえなくて俺も不安だったってば。」
「うん…。でも誤解が解けて幸せだった…。」
そういって亜梨紗は涙を一筋流した。