無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

首に走った痛みに今更驚く優愛
背中には遥の体温を感じる

ぐっと引っ張られた原因はチョーカーに引っ掛けられたリード

優愛はまだ気づいていない

首もとを手で触りながら一瞬止まった呼吸と起こった出来事を把握するのに必死だ

しばらく放心したように固まっている

クスっと小さく笑う声が耳に入った
「そんな格好でどこに行くの？」

口調は穏やかだが少しとげのある冷たい声に遥の悪い癖が出たと優愛は背中に緊張を走らせた

「今日は学園祭だよね？クラスの出し物で仕方なく着てるんだよ？」
なるべく刺激しないように優しく諭すように言う

がっちりと抱きしめられていて、遥の表情を見れないまま話す優愛は少し不安になる