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続・捨て犬

第8章 俺も、舐めてぇ



エミは
風邪をひくと
やたらと熱を出す


寒いと言うくらいだから
まだまだ
熱は上がるんだろう


俺が
しっかりと
エミを抱きしめたまま
足を絡ませると
ぶるぶると震えるエミは
もっと隙間なく
俺にしがみついた




さっき
大丈夫だって
エミに言ったけどさ

本当はこんな時
いつも
不安になるんだ


保険証ももたないエミが
大病をしたら
どうしよう・・

事故にでもあったら
どうしよう・・って


そんな
自分の不安を
かき消すように
エミを
ぎゅうっと抱きしめて

俺は
エミの髪を
顎や頬でスリスリと
撫でまわした


エミ・・

早く元気になってくれよ



そして

笑ってくれよ

エミ

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