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続・捨て犬

第12章 違うと思う


電車を下りて
手袋をはめ
改札を抜けると
やっと返信がきた



おっせぇなぁ



と思いつつも



うれしい・・・・俺。




「駅で待ってる」




え?


駅?




周囲を見回すと
改札の一番端に
エミが立っていた




「エミ~」



名前を呼ぶと
にこっと笑って
駆け寄って来る
うれしそうな
その笑顔が

好きだ



「どうした?」



「買い忘れ・・」



そう言って
エミは
俺に袋に入った
長ネギを見せた

買い忘れの買い物で
駅の近くまで来たときは
こうして
俺を待ってることが
たまにあるんだ


実は
ちょっとした
俺の楽しみになってる



「じゃあ、鍋か?」



「うんっ」



かわいい・・・



「じゃ、帰って
風呂はいって
あったまって

また
鍋食べて
あったまろーな」



そう言って
俺は
エミの手を握った


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