
続・捨て犬
第16章 いくつ?
「さ、エミちゃんが
決めるまで
お茶でも飲んで
待ってましょうか」
「あ、はい」
新しくオープンする
カフェで出すと思われる
なんかシャレた
コーヒーを
萩原のおばさんは
嬉しそうに淹れて
俺に出してくれた
「よかったですね・・」
「ん~?」
「久保木さんみたいに
いい人が
嫁にきてくれて
萩原も嬉しそうで」
「そうよね~
ホントに(笑)
あの子の一生の運
つかっちゃったと
思うわ、多分(笑)」
本当にうれしそうな
おばさんを見てると
俺の胸まで
じんわりと
あったかくなる感じだ
「あと一人
心配な子が
残ってるけどね・・」
あぁ・・由香ちゃんか
「ですね(笑)」
「いい子なんだけどね~」
「そうですね・・」
「もう少ししたら
結婚するんですって?」
「そうなんですか?
って、え?
何で俺に聞いてるんすか
おばさん(笑)」
「こないだ言ってたわ
次はエミちゃんが
結婚できると
いいわねって言ったら
エミちゃん
もうすぐ・・って」
「えっ、由香ちゃんのことじゃ…」
