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続・捨て犬

第17章 最終章①・・・教会


「煙草…」


「あ、あぁそーだな」


「吸いたい」


「本気か?」


「だって…」


「ん?」




「落ち着くんだよね?」




エミ…



あんなに話合って

その度エミは
泣きじゃくって

何度も
身体を震わせて…

必死で出した
籍を入れるという答えは



間違っていたんだろうか…



俺たちは

間違った方角に
向かってるんだろうか



俺は
エミを座らせて
素肌に布団をかけてやると
吸いかけのタバコを
手にした


「煙、口移ししてやるから
その煙ゆっくり吸い込むんだ

できるか?」


落ち着きたいという
エミの頼みを
俺は
断ることが
できなかった


というより


どんな方法でもいい

エミを
落ち着かせてやりたかった


最近
また痩せてしまったエミが

心配で心配で
たまらないんだ


「うまく…できるかな…」


「ゆっくり
少しずつ吸えば大丈夫」


「うん」


俺は
煙草を吸って
エミの細い肩を抱き寄せ

小さな
小さな唇に
俺の唇を寄せた


エミが
少し唇を開くと


俺は

その煙を少しずつ
エミの唇の中へと……


「ふ〜〜〜…」


俺は
エミから顔を背けて
天井向けて勢いよく
煙を吐き出していた



「カズマ…」


「ごめん
やっぱできねぇ…
綺麗なエミの身体ん中に
煙とか入れたくねぇ」


俺は
エミにかけた布団を
ずり下げ
そのまま乳首に吸い付いた


「俺っ…朝まででも
舐めてるから
だからっ…うっ…ごめん
エミ…っ…」


エミに謝りながら
胸に顔を埋める俺を
エミは抱きしめ


そして

エミも
涙を流した



幸せになるために
どうして
涙を流さなきゃ
いけないんだろう


どうして
こんなにも
苦しまなきゃ
いけないんだろう



俺達は

本当に

幸せになれんのかな…












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