続・捨て犬
第1章 エミを食うから
料理が出そろうと
俺は
食べながら
飲みながら
じっとエミを観察した
ゆるい巻き髪のエミは
なんだか
いつもよりキラキラして
見えたんだ
服のせいなのか
化粧のせいなのか
よく分からないけど
いつもよりも
表情が
豊かにすら感じる
時々
俺のプレゼントした
ネックレスを
指で触ったりするのが
可愛いな
エミの
穏やかな顔で
俺まで
笑顔になっちまう
前に
個室で食事した時は
食べるのも恐る恐るで
結局俺が
口に運んでやったり
してたのに
もう
ひとりで
ちゃんと食べてる
それはそれで
なんかちょっと
寂しいけど・・・。
「エミ
今日はちゃ~んと
ひとりで食べてんだなぁ~」
「ん?」
「前はさ
知らない料理
食べられなくて
俺が食べさせてやったじゃん」
「あ、うん」
「隣・・・来る?」
誘ってしまった(笑)
「うんっ!」
って、なんだよ
その嬉しそうな
笑顔は~~!
も、早くおいで!!
こっちにおいでエミ!