ずっと好きって
第1章 2人の出会い
少しだけ長髪の男の子が私から目を離す。
…な、なんなのぉ?
それからも、そんなことはずっと続いた。
そして
「ねぇ!」
「え…はい」
「…笑えないの?」
「え…わ、笑えます。」
「…こーやってやるんだよ⁉」
そう言っていきなりその男の子は、自分の人差し指を口の両端にいれる。
そして、めいいっぱい手を引っ張る。
「わっ…」
「ふぉーやっれ、にってふるほ‼」
「あ…は、はい」
私もその行動をしようと手を口にもってきたとき。
男の子が手を口から離すと、口がぶるんと震えて元に戻る。
その一瞬の顔が面白くて、わらってしまった。
「…なんだ…」
「ふふっ……え?」
「笑えるね!」
この時の顔を、今でも忘れないよ。