帰り道
第1章 別々の道
「っ…大輔のあほっ馬鹿っ…大丈夫な訳ないでしょ!??
辛いにきまってるじゃん…寂しいにきまってるじゃん………
っ大輔にはこの気持ちワカラナイッ!!!!!!」
―あ…気付いた時には遅かった
こんなこと言うつもりじゃない、ちゃんとずっと好きでしたって大輔に伝えて、それで、笑顔でお別れするはずだったのに──…
『あぁ…そうだよ…っ!!!俺には全然お前の気持ちなんて、理解できねぇ─よ…
じゃあな…里奈っ』
大輔が走り出す…私は追いかけようとしたけど、足に力がはいらなかった…
「待って…待ってよ大輔ぇっ!!
私は、私は大輔が大好きなのっ…!」
そう言った時、少し離れたところにいる大輔の肩がビクッとした気がした…
でも大輔は振り返ることなく、そのままかえってしまった─…