帰り道
第2章 放課後
学校に行く電車にさえ、乗り遅れなければ学校には遅刻しないので、余裕で教室に到着─
教室にはいったとたん、高校にはいってから初めてできた友達の
榊原 鈴華(サカキバラ スズカ)
が待ってましたと言わんばかりの勢いでこちらに向かってきた
「おはよう、鈴華」
『おはよっ、里奈っ
ねぇ、里奈聞いて─……』
ほら、始まった
鈴華の <里奈聞いて─>
鈴華は自分の嬉しかったことや、悲しかったこととか、珍しい体験や、ネタがないときには昨日の夢なんかも話してくれちゃう
ま、そこが鈴華の良いところなんだけど
『…─んでね、お兄ちゃんったら…って、ちょっと里奈聞いてる!!??』
「…聞いてるよ………笑」
『嘘だぁ!!
何か別の事考えてたでしょっ笑』
はい、読者の皆さんに君を紹介していましたとは言えず─…
─♪
キーンコーンカーンコーン
丁度いいタイミングで、チャイムがなった
鈴華にはまた後で聞くといってとりあえず丸め込ませた
それで、一時間目はっ…と
…えぇ!!?
古典じゃん!!
私、古典嫌いなんだよなぁ…と思いながらも着席した