精霊と共に 歩睦の物語
第1章 夏休みは部活だ!
学校から帰る途中に、涼に連れてこられたのは、噴水のある公園だった。
「ここでなにするんだ?」
歩睦が、涼に聞こうと振り向くと、もういない。
「涼?」
歩睦は、公園を見回すと、涼がトラック屋台に走って行くのが見えた。
「付き合えって言ったのは、お前だぞ」
歩睦は、はぁっと息を吐き出すと、涼の後を追う。
……ねぇ…
不意に誰かに声を掛けられた。
「ん?」
声がしたほうを向く歩睦。
誰もいない。
「?」
キョロキョロ周りを見る。
空耳かな?と頭をかきながらまた、歩きだす。
…ねぇ………ぼっ……
再び、誰も居ない方から声がする。
空耳じゃない。
公園の木や噴水がなにか言っているような、きがする。
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