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もしも、君を愛せたならば

第28章 幸せ

〝おー夏帆?今から行くわ〟



土曜の夜。
和也からいつもの電話。

私は手料理で迎える。

その日は、ちょっとだけ
いつもと違う事を言ってみた。


〝・・・おかえり〟



言ってみたかった言葉。



〝?

 ただいま〟



和也はごく普通に返してくれて
私は思わず照れた。


〝お前自分で言っといて
 何照れてんのー?〟

〝だって、
 和也がフツーに返すから・・・〟


そう言うと、和也は後ろから
私をギュっとしてきた。



〝・・・和也・・?〟

〝なー夏帆・・・
 お前いつまで学生なの?〟

〝え???〟


私は意外な事を聞かれ、
思わず振り返った。


〝な、なんでそんな事・・・
 聞くの?〟

〝いや?・・・別に。


 ・・・聞いただけ〟



そう言うと、和也はキスした。

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