2人の男の攻略法②
第3章 歪んだ愛情
退院して1週間たった頃だった。
新しい部屋にも慣れ、仕事も順調にいっていた。
だけど・・・
ひとつだけ
今までと明らかに違ったのは、
二人とのセックスがなくなったことだ。
怖くないと言ったら嘘になる。
あんなことがあったんだ・・・
本当は不安だらけだ・・・
もしかしたら・・・
二人は僕のことなんてもう嫌いになっちゃったのかも・・・
ふとそんな考えが頭をよぎる。
雪にとってのセックスは
愛を確かめ合う一番の方法だったからだ。
抱いてくれない事が不安でたまらなかった。
もう
僕を愛してくれないの?
×××××××××××××××
とうの二人は、
雪の気持ちを尊重しよう。と、
そうふたりで決めていた。
自分たちの気持ちだけで雪を抱いて怖がらせてはダメだと、ずっと我慢をしていた。
大好きな雪がそこにいるだけで、
本当は抱きしめたくて、キスしたくてたまらなかった。
「なぁ圭・・・いつになったら雪を抱きしめられるかな・・
キスして、セックスして・・・
雪をいっぱい愛したいのに。」
「そ・・だな・・
雪が俺たちを求めてくれるまで、ゆっくり待とう。
な?翔・・・」
「ん・・・・」
さみしそうに頷く翔。
圭はそんな翔の頭を優しく撫でた。