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｢あんだ､てめぇ！｣

｢ああぁｰん！｣

　一階､教室の不良たちは口々にあｰとか､おｰとか､うｰとかよくわからない雄叫びをあげて蒼経高校の白い清楚な制服に身を包んだｶﾚﾝを睨んだ｡

｢会長！ 時璃会長はどこですか？｣

　ｶﾚﾝは必死に言葉を発したが､不良には届かない｡木刀や釘ﾊﾞｯﾄ､折りたたみﾅｲﾌ｡そういった物騒なものがｶﾚﾝに向けられた｡

｢女だからってちょｰしにのってると痛い目に合うよ｡まぁ､いいや｡きみさ､綾嶋のなんなの？ 友達？ ならやめた方がいいよ｡こっから先は俺らも引けない｡女だからって容赦はできない｡甘い友達ごっこなら帰んな｣

　ｶﾚﾝは歌舞伎役者みたいにかっと目を見開いた｡そして､ずかずかと不良たちに駆け寄る｡