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｢ならさ､蒼経高校の前でｱｵｶﾝしようぜ｣

　太った男は顔がてかてかしている｡

｢やるっよ……ﾄｷﾘなんでもやりゅ……だから､ちん○をもっとくだしゃあへ｣

　ﾄｷﾘは恍惚のまま夢の世界に浸っていた｡

―――……

　ﾊﾞｰﾝっ！

｢会長っ！ 助けに来ました！｣

　頑丈な鉄錠のかけられた鉄製の体育倉庫の扉を蹴り破る漢の乙女（ｵﾄｺﾉｺ）｡

（あ……この……声……知ってるわ）

｢きさまらぁっ！｣

　ｶﾚﾝの優しい口調は消えていた｡やや低く太い怒声｡

　ｶﾚﾝの鉄拳が魚顔の顔面にめりこんだ｡

　うげゃあっ！

　だらし無く下半身を晒したまま倒れた不良｡巨漢の男も反抗を試みるがｶﾚﾝの鉄製の扉すらぶち破るﾛｰｷｯｸがぼぎゃ､と足の骨を折る音をたてると男は崩れて動かなくなった｡