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気になるアイツ

第4章 混乱

帰宅時間が遅い理由でも聞かれたのだろう。


もうちょっとうまく立ち回ればいいのに…


大声で怒鳴れば余計に怪しまれるだけではないか。

俺は自分の知っていることを両親に告げるつもりはなかった。

梨江子がなぜ、あんなことをしているのか、疑問はあるけれどそれが悪いことだとは思っていない。

俺はパソコンを立ち上げて、メールを送ることにした。

自分が今まで書いては消していた訳のわからない文章は全部消して、新規に書き始めた。

後ろめたさに押されて、俺は肝心なことを忘れていた。

真面目な梨江子がわざわざ人気のない公園でメイクをして、男に会いに行っている。

俺はそれを目撃しただけだ。

ここまで考えて俺は今までの考え方を変えた。

思いつくままに文章を打ち込み、送信ボタンを押した。


これで相手がどう出るか、話はそれからだ。

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