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気になるアイツ

第6章 対価

にっこりと向けられた笑顔は、これまで一度も見たことないものだった。

触れてくる唇は柔らかく、しっとりとしていて、我を忘れるには十分だった。

「リコ!」

勢いに任せてベッドに押し倒した。

そのせいで梨江子の眼鏡がずれる。

ちょっと待って、と眼鏡を外す梨江子の動作はイライラするほどで、なんだか焦らされているような気がした。

我慢できなくて、俺は梨江子の両方の手首を掴み、半ば無理矢理唇を押しつけた。

「ん!」

「はぁ…」

下唇から舌へ、噛みつくようにキスをする。

「ねぇ…ちょっ…待って…ん…」

苦しそうに息を継ぎながら、梨江子は体を起こそうとしていたが、俺はかまわずに服の上から胸に触れる。

深夜のこと、部屋着を着ている梨江子はブラをしていない。

軽く触っていてもわかる突起を摘んでみた。

「あっ!」

思った以上の反応が返ってきて、俺の理性はそこで吹き飛んだ。

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