テキストサイズ

DRAW!

第6章 《 六章 》新しい画法

研修二日目の夜。

俺はとてつもなく暇だった。

だからロビーの方へ出て、大きめのスケッチブックを広げ、自分の世界に潜っていようと思った。

新しいページを開き、ボールペンのキャップを開けた。

その時、懐かしい感覚が体に駆け巡った。

あの時と同じだ!

・・・いつのことだろうか。
とても前の記憶。

俺の手は自分の手じゃないかのように踊り、俺はただその線と線で描かれた、「踊るような絵」を見つめた。

これだ・・・―――。

やっと見つけた。
新しい自分になる、
あの時の私を完全に消すことのできる三つ目の画法・・・。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ