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秘書のお仕事

第4章 秘書のお仕事



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コンコンコン


と三度ノックし、あたしは社長室に入った



『失礼します』



「バカ」



『…』



朝っぱらから、社長の第一声が、"バカ"


『何ですか、バカって』



「馬に鹿って書いてバカだ」



『知ってますよ。何であたしがバカ呼ばわりされなきゃなんないんですか?』



「バカ」



またバカって言いやがったこいつ~



「部屋に入るときはノックして、返事があってから入れ。
それから自分のことは"あたし"じゃなくて"私"と言え」



細かいー
うざいー
大人の社会ってめんどくさいー


『はい』



あたしは返事して、とりあえず隅っこに立っていた





「コーヒー」


社長はキーボードを打ちながら、あたしにそう言った



『…はい』



あたしは隣の部屋にある給湯室へ向かい、コーヒーを準備した



『…』



何これ、本格的な設備が整ってんだけど…

煎るの?
炒るの?


名前すらわからない、コーヒーの機械


あたしはこれを、コーヒーマシーンと名付ける(正しくはコーヒーメーカー)




『コーヒーマシーン、君はどうやったら動くんだい?』






『教えておくれよ』








『うざいな、壊れてもしらないからね』



あたしはコーヒーマシーンの頭の部分をガッと掴んだ



――――――




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