秘書のお仕事
第2章 屈辱
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新しいスーツを着こなし、鞄を提げ、
ヒールでプラス3cmになった世界を楽しみながら
あたしはマンションを出た
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駅から歩いて10分ほど
あたしは再び、この圧倒させてくれるほど大きなビルの中に入った
相変わらず、人がせわしなく行き交う
腕時計を確認する人
二人してしゃべりながら歩く人
エレベーターに駆け込む人…
しかし、手紙に書いてあったことをハッと思い出した
そうだ、あたしはまず15階の〔新入社員控え室〕へ行かなくちゃ…
丁度下りてきたエレベーターに乗り込み、手を伸ばして15階のボタンを押した
『っ…』
思わず感嘆しそうになった
エレベーターの移動速度が、予想以上に速かったのだ
…さすが、近代テクノロジー…
息をついている間に、すぐに15階についてしまった
あたしは人を掻き分け、急いでエレベーターを下り
〔新入社員控え室〕を探した