
なんやかんやでモテる主人公
第2章 ありきたりな彼ら
「んぐっ?!」
シャコシャコ…シャコ…シャコ
「少しでも早く行かなきゃ.1限目も間に合わなくなるでしょ?!」
そう言って、私は猛スピードで空くんの歯磨きを終わらせ自分の用意にかかった。
ぐちゅぐちゅぐちゅ……ペッ
「あー!スッキリンゴー♡じゃなくて、南覚えとけよー!」
空くんの言葉に耳もかさず
ひたすら肩までない短い髪の毛を結びあげた。
「うしっ!空くん行くよー」
「あーい…」
テンションが下がっているのにも
お構いなしに私は空くんをひっぱり、駅まで突っ走った。
駅の近くのコンビニで、私はゼリーとメロンパンとオニギリ2つにピザマンを買った。
「よくそんな食って太らないねー?」
不思議そうに私のお腹を見つめる空くん。
「へ?何言っての?着やせに決まってんじゃん!き・や・せっ!このセーターん中にはギッシリお肉がついてんだからね?」
………いきなり無言になる空くん。
え?…言いすぎた………?
「わー。嫌な表現。でも…けい先パイには、見せたんでしょ?」
