
なんやかんやでモテる主人公
第13章 ありきたりな消しゴム
声にならない痛さが
体全体を駆け巡る。
「このネックレス、誰からもらったの?」
そう言って私の首から
外されるキラキラのネックレス。
先生が…私にくれたネックレス。
「…っ…かえしてよ!!」
「へー。そんな大切なやつなんだー。
いっそ…壊したら、南は俺だけを見てくれるのかなー。」
ニコッと笑いかける先輩。
知ってるよ?
この笑顔。
先輩がこういう顔をするときは
決まって、私の大切なものを
壊すんだって。
「やだ!返してっ!!お願いだからっ!!!」
「そんな事言われたら、もっと壊したくなるなー」
そういって、強く握られる
小さな宝石。
