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なんやかんやでモテる主人公

第13章 ありきたりな消しゴム




「…っ…何すんだよ…っ!」








そう言って、私のネックレスは







パンッー‥








っと少し鈍い音を立てて



砕けた。






小さい…小さい…私のようだって

言ってくれた…ハートが



簡単に潰れたんだ。










ツー‥っと涙は頬を伝って…









「…っ先輩」









「…んだよ…っ」













「ずっと……好きでしたっ……」









そう言って、先輩の手から

こぼれるハートのかけらを

握り胸に手をやった。












「…校庭で…いきなり話かけてくれた
先輩が好きでした…っ」









「お前…何…いきなりっ…」










「あの時は……何か…楽しくないのに

笑ってるし…いちいち構ってくるし…

正直…苦手でした」










グッー‥っと

胸に置いている手を強く握った。











「でもね…?先輩は覚えてないかも
しれないけど…


私が親ともめている時……

家にいきなりあがりこんできて




子供の良いとこも知らねーなんて
親じゃねえよ!




って言って、長々と
ほめてくれたよね?



私泣いちゃった(笑)




優しくて、正義感の強い
先輩が好きでした。」













グッー‥





拳から流れるのは…



赤い液体。









「それと…本当は寂しがりやな所も好きでした。


私の初めては全てあなたで


初めてが増える程あなたに

近づけて…あなたのものって感じる事ができて……







だから…





私の青春は…先輩。



あなたそのものでした」








手を開くと真っ赤で…



私の顔は涙でぐちゃぐちゃで…







「先輩。



ずっと…好きでした」

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