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♡Hなアパート生活♡

第4章 知らなかった契約

管理人は、はぁ~っとわざとらしく大きなため息をついて立ち上がると、何枚か書類を持って戻ってきた。

バサッ。

乱暴に書類を机に置く。
……やっぱり感じ悪いやつ~。

目を通すけど、難しい言葉が並んでてよく分からない。



渚がそんな私の様子に気付いて、声をかける。

「基本的なことは他の物件と同じ!別に変なところはないの。
ただこの物件にだけある条件があってね…」

そして管理人の方にちらっと目をやる。




管理人は仕方なさそうに、ある一枚の紙を指差し話し出した。




「管理人である俺の命令をきくこと。それがここに住む条件だ。」




「…は?」




「つまり、俺がルールってわけ。俺の命令は絶対なんだよ。」





ぽかんとする私に渚が肩を抱いてフォローする。




「結花ちゃん、大丈夫だよ!陽くん、意外と優しいんだから。別に怖くないからね!」




優しい?こいつが?
さっきから何度も睨んでくるこいつが?
そんなわけないでしょ!!!!




「無理!そんなの絶対無理!!」
「え~でも、結花ちゃんのお父さん、契約書にサインしちゃってるもん」



…………親父~!!!!



「そりゃ渚さんは彼女だから、優しいのかもしれないけど、私なんて何されるか…」

「へ?彼女じゃないよ?」

「…………え?」



ふたりでしばし見つめ合う。



「だって…さっき……」

「あれは~陽くんがしたいって言うから!あ、私もH大好きだし♪
別に付き合ってないからね」



………完璧、私の顔は青ざめてたと思う。



「お前みたいな女とはやんねえよ。」

「……!!失礼なっ…
別に、し、したいわけじゃもちろんないけど、そんな言い方って…!!」

「文句あるなら出てけば?」




………うっ。

高校生だけで他に家を探して契約なんてできるわけない。

ここに住むしかないんだ。




「まぁまぁ、仲良くやろうよ!ね、陽くん、結花ちゃん♪」



渚は無理やり私と管理人の手を握らせてぶんぶん振った。




「……まぁ、よろしくな」




管理人はにやっと笑った。
……これからいったいどうなるんだろう。

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