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〜ワタシの秘め事日記〜未来のワタシへ

第4章 〜子煩悩な起業家「カズキ」〜

実はこのヨシとほぼ同じ時期にもう一人、ワタシを好んで通いはじめた男がいた。

カズキだ。

長身にスポーツで鍛えた体はワタシの好きなスーツがよく似合う体格だった。
カズキは若くして会社を設立、各地でセミナーの講師をしたりとなかなかのやり手だった。
ワタシの周りでも彼を知っている者が多数いるほどだった。

幸せな家庭に子煩悩な父、社会的立場と何一つ不自由なく暮らしているエリートだ。

そんな彼はなぜワタシに目を付けたのか?

プライドが高くなんでも手に入れてきた輩は基本、その身なりに合うオンナはまず自分の内に入れたがる。
妻にしたがるのだ。
それがたとえ、身体の相性や性格が多少不一致でも。

そして、いわば遊び相手に自分の好みを照らし合わせる。
これが不思議と大抵の輩は一般的にもレベルの低いオンナを好む。

それが今回、ワタシだったのだ。

ぶっちゃけエリートには全く興味も関心もない。
エリートには人並外れたナルシストが多いのだ。
メンドクサイ。

ワタシの本能が軽く拒否反応を起こしていた。

だがカズキはおかまいなしに、というより拒否されるなんて思ってもいないのだろう。

作り笑顔のワタシに歯が浮きそうなエリート話を淡々と語りはじめた。



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