向かいのお兄さん
第16章 合コンなんて
ちゅっ…と、形の変わった唇をもとに戻し
あたしはまた俯いた
『…』
隠れたい
どこか、逃げ込める穴があるなら…隠れてしまいたい
「なぁ、もう一回…」
直也はあたしの膝を揺すった
『や…やだよ…』
「なぁぁぁがぁぁぁすぅぅ…」
『っ…したらいいんでしょ!!??』
もう、赤面を見られたくないとか…どうでもいいや
これだけ顔が近ければ、逆に見えないし…
ただ唇を合わせただけ
あたしには、テクニックも何もない
だからこれくらいしか
出来ない
「美咲…舌入れて…」
『あたし…器用なこと出来ない…』
「じゃあ俺の舌、舐めて…」
直也はベェッと舌を出した
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える