向かいのお兄さん
第23章 ごめんね
「はぁ…あ…美咲…ちゃ…///」
直也はあたしの頭を撫でた
それが何だか嬉しくて
あたしは舌の動きを速める
直也の呼吸も、だんだん荒々しくなる
あたしは顔を上下させた
「や…あ…っく、出る…!!///」
『っんぐ!!』
口の中に飛び出した熱い液を
あたしは残さず飲み干した
「はぁ…はぁ…美咲ちゃん…マジで？///」
あたしは適当に口元を拭うと、落ちていた服を拾った
『シーツ汚したら…だめでしょ』
「…」
何もなかった
直也が何か、思い出してくれるきっかけになれば…とは思っていたけれど
何もなかった
いいや、もしかしたらそうじゃなくて
あたしが
したかっただけなのかもしれない
でも、何だろうな…
今の行為には
何にもなかった…
残ったとしたら
あたしの中の奥底に
虚しさだけが
叫びを上げて
残った
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