 
向かいのお兄さん
第46章 隠してしよ
「まあ、とりあえずありがと」
直也はマフラーを外すと、丁寧に畳んで机の上に乗せた
その後あたしの方を向いて、嬉しそうな顔をする
「それじゃ、続きしよっか」
『…へ?』
笑顔のまま、直也は落ちていたタオルを手に取る
『続きって…え?』
直也はあたしのすぐそばまで寄ると、あたしの目をタオルで覆った
『んぎゃああ!!ちょっとぉおお!!』
「静かに静かに。はいベッドに乗るよー」
『続きって何よ!?
これはもう終わったんだって…!!』
真っ暗で何も見えない
それでも、直也があたしの背中を押して
誘導していることはわかった
「お前あのなー…」
そしてすぐ耳元で
直也の声が聞こえる
「あんな恥ずかしい格好見せ付けられて…
俺さっきから、ずぅっと興奮してんだけど…」
その囁きと内容とで
あたしは全身がビリビリと震えるようだった
 
 作品トップ
作品トップ 目次
目次 作者トップ
作者トップ レビューを見る
レビューを見る ファンになる
ファンになる 本棚へ入れる
本棚へ入れる 拍手する
拍手する 友達に教える
友達に教える