テキストサイズ

向かいのお兄さん

第48章 君が初めて





ふっと、風が通り過ぎた





「…」




違和感に、手の感触を確かめる



つい今まで握っていた物が、無くなったのだ





「え…?」




直也が振り返ると


美咲の姿はどこにもなかった






「え…お、おい…!?」





慌てて辺りを見渡すが


周辺にあるのは、自分ただひとり…







直也は自分の手を見つめた




ギュッと拳を握り




また前を向く






「…消えた…?」















――――――
―――





ストーリーメニュー

TOPTOPへ