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向かいのお兄さん

第57章 共に歩んで



『ねー、何でそんなこと聞いたの?』



「言わない」



今度は直也があたしに背中を向けた


広い肩が、窮屈そうに布団に埋れている




『教えてよ』


「やーだ…いてててて」



耳を引っ張ってやると、直也は勢いよくこっちを向いた



『教えろ』


「キスしてくれたら…」




ああ、はいはい



肘をついて体を起こして


あたしは上から直也にキスした



柔らかいキス


触れるだけなのに、好き…





『はい』


「え?」



『キスしたから教えて』



「誰も教えるなんて言ってねーし」











このガキゃぁ…










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