テキストサイズ

向かいのお兄さん

第57章 共に歩んで


ーーー



『ばーかやろぉぉおおおーーー!!!』




青空の下



風も心地よく肌を撫でる



とても素敵、とても素敵だ




あたしの中で煮えたぎる、ぶつけ先のない怒りとは裏腹に…





『も…ぉぉ、バカ!
直也のバカ!
意味わかんない!!』



叫びまくった



小高い丘の上で



喉がガラガラになるまで




叫びまくった





『ち…くしょー…』




構ってほしい


冷たい



直也が冷たい



あたしに冷たい




用事って何?


あたしより、そっち優先なわけ?



しかもほんの数日じゃなくて…もう、何週間目!?




『うーざぁああーい!』




しゃがみこんで


地面に生えていた雑草をむしり取った




束を掴むと抜けなくて


でも一本ずつ抜いて行くのは悔しくて



ムキになりながら、とにかく草をむしっていった







ストーリーメニュー

TOPTOPへ