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願わくば、いつまでもこのままで

第12章 女と女




コンコン..



「どうぞ」との声の後

静かに扉を開ける。






「また着替えとか手紙とか
いろいろ持ってきたよ…って、あら」




手で何かを掲げていた和君。




「いったい……何してるの?」




すぐにその手を下ろした和君は
私の言葉に口を濁した様子。




とりあえず私はベッドの側で椅子に座った。




和君は手に持つそれと私を交互に見る。

どこか不安そうに。




その目も気にせぬまま
私はまじまじとその何かを観た。







「あ」





「…ふう」





「彼、ここに来たの?
なんで教えてくれなかったの?」





「わざわざ教えることじゃないだろ」






「そんな……確かに、そうね」






「……」






それは泉陽君の眼鏡とそのケース


私が以前図書館で見た物と同じ物でした






「それ、忘れ物?」



「…というか落し物」



「ふーん……?」



※和斗が陽を押し倒したときに



「それ……私が届けてきましょうか?」



「そんな、わざわざいいだろ!
またここに来るだろうし…
忘れてきたと知ったらすぐ来るだろうし…」



「でも、あの子けっこう鈍感じゃない?」



「……」



「……否定できないんでしょ」



「長年2人っきりだったからな」








……ということで

現在大学の目の前であります。





さすがにどうしようと思って
着いたときメールしたけど……


ここまできたら陽君も逃げられないわよね






まだ私


ちゃんと陽君と話してない











……和君もだけど…




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