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性教育学校

第38章 ずっと永遠に




渓人の顔が
どんどん近づく
お互いの唇がつきそうになる


「渓人…」

もう数㌢の所で
渓人の名前を呼んだ


「ん?」

なんていえば…いいんだろ…
気持ちが溢れて
言葉に出来ないよ


「なんで泣いてんの…?」

勝手に涙が出るし
自分でも分からない…


「…大好きです」

「え?」

頭真っ白になっても
最初に出てくる言葉って
やっぱりこれなんだ


「渓人が…大好きです」

無言のままの渓人と
この沈黙に耐えられなくなる
もう…
当たって砕けろだ…



「別れてから…
何度も何度も諦めようとした…
でも…無理だよ…
好きなんだもん…忘れられないよ…」


「…は…?意味わかんねぇ…」

ごめんなさい…
なんと思われても…もういいや



「ばか野郎…っ」

あたしを強く抱き締めた
息も出来ないくらい強く…


「け……いと」

「俺だってずっと好きだよ…
離すつもりなんか…全くなかった…」


こんなに感情を出す渓人
始めてだよ…
怒ってるの…?
それとも悲しんでるの…?

渓人の顔が
全然見えない


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