テキストサイズ

性教育学校

第43章 夏休み

「あたしの初めては
渓人にあっけなく取られたんだよね~」


「まー…仕方ない仕方ない」


「最初痛かったな~」


「それは俺のせいじゃねえよっ」


「なんか、最初の渓人って
今よりもっともーっと優しかったよ!」


思い返すと
たくさんたくさん思い出がある


「あたしが困ってる時は
いっつも渓人が助けてくれたし、
心配もしてくれたし、
莉乃とゴタゴタしてた時も
あたしを叱ってくれたし。
覚えてるっ??」


「…覚えてるよ。
お前俺らの事も避けやがって
イライラした。
っとに勘違い女だしな」


渓人は懐かしそうに
笑ってた


「渓人だって勘違い男だし~」


「は?なんの話だよっ」


「あたしと渓人が別れてー
あたしはずっと渓人が好きだったのに
渓人はあたしが別れよって言ったからって
あたしが渓人を好きじゃなくなったって
勝手に解釈してたしさっ!」



あのときは本当に
お互いすれ違ってたよね


「あれは、お前も勘違いして
あーなったんだろ?」


「あたしは渓人が先生が好きだと思って
渓人と別れたの~!」


「だからそれが勘違い(笑)
別に好きじゃねえよ(笑)」


「嘘だ…
渓人先生の事ばーっかり
考えてだもん」


先生が現れてから
渓人はあたしを避け始めた


「あたし忘れてないからぁあ~!!!」



「まぁ怒んなよ。
今こうしていれてる訳だし。」


「ちょっと話そらさないでよ」


「さーて喉渇いたな~」


渓人は台所へ逃げた




あのときは本当に辛かったし
大変だったけど、
今こうして過去の事を話して
笑っていられるって
すごいよね


過去があってこその今だから
あたしは辛かった過去を
今では笑い飛ばして話せる


それって大事なことだよね

ストーリーメニュー

TOPTOPへ