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性教育学校

第44章 最終章



「…あ。
俺お前に逢ったら言おうって思ってた事
言うの忘れてたわ。」


「え?なになに?」


「この学校卒業したら結婚しよ。」


「…………え?」


いきなりの不意打ちで
目が丸くなった


「それだけ~」


渓人はまたあたしの先を歩いた


あたしは呆然と
立ち尽くしてた


「け、結婚って…
ちょっと待ってよー!!!」


プロポーズって
もっとロマンティックに
するものだと思ってたし、
前ぶりもないから
どきどき感も全くなかったけど

渓人らしい不意打ちな感じで、
こっちの方が
あたしたちらしいのかもしれない♪



考えたりしなくても
答えはもう決まってる



「けーいと♪
結婚しても絶対幸せにしてね?」


「…そんな簡単に
答え出していいんかねー」


「え?
渓人がプロポーズしてきたんでしょ~?」


「…ったく、ばかなんだから」


「渓人は宇宙関係の仕事して
あたしはパティシエになって
子供3人くらい生んで
犬とかも飼って…
っね?絶対幸せになれるよね♪」





結婚する気まんまんの
あたしを見て
渓人はすっごく笑ってた


そんな渓人を見て
あたしも一緒に笑った


笑いが耐えない
どの家庭よりも幸せな
ほんとの家族になろうね








親の急な転勤で
転校してきた学校は
ほんとにおかしな学校だった

入学したら
卒業するまで辞められない


なんにも知らなかったあの頃
絶望を知ったあの頃
未来が想像出来なかったあの頃



あたし、ちゃんとこの学校この生活で
色んな事を学んで成長した


今、不安とか絶望とか
未来が想像出来ないなんて事
全くない。




もしこれから
たくさん壁にぶつかっても
絶対乗り越えていける





たくさんの人に出会って、
たくさん泣いたし笑ったし

死にたい時も
消えてなくなりたい時もあった

でも、この学校で
たくさん学んで成長して
ここまで来れて良かった



あたしはこの学校に感謝してる
卒業までの2ヶ月間
大事に大事に過ごさないと♪




「ただいまー!」

「きゃーおかえり♪
渓人も久しぶり~//」

「二人ともおっそい!
待ちくたびれたんですけど」

「あー腹減った
早くご飯食べよ」







大好きなみんなと。















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