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性教育学校

第10章 好き・・・?




午後の授業が終わり
莉乃が迎えに来てくれた


「帰ろっ♪」


保健室を出て
教室に荷物を取りに行くと
まだ生徒がたくさん残っていた

そこに渓人の姿もある
丁度帰ろうとしていた

渓人をみていると
目が合ってしまった

「・・あ、けい・・」

話しかけようとしたら
渓人は目線をそらして
帰ってしまった


「・・当たり前・・か」

ひどいことを言って
怒らせたのはあたしだ


「・・・も、嫌われちゃったかな・・・」

荷物を持ち
莉乃の元に向かった


「みなみ遅いよー!」

「あ、ごめん・・」

上手く笑えない
どうしても渓人を考えてしまう


「ん?どうしたの・・?」

莉乃はあたしの異変に
気付いた

「・・・・・渓人・・怒らせちゃった」

声も上手く出せなくなった
泣かない泣かない泣かない

心でずっと唱えた

「渓人を?」

「・・・保健室に来てくれたんだけど・・
ひどいこと言っちゃったの・・っ」

声が震えた
泣きそうだった

「渓人・・元気なかったのはそのせいかぁ

何があったのか分からないけど
みなみは何より先に
謝るべきだよ!

泣く前に
仲直りしておいで♪」


「・・・・・・・っ」

あたしは少し泣きながら
走って渓人を追いかけた

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