アサイラム†ムーンさんの作者ニュース

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イオン事件考察

突発的な無差別事件は本当におそろしい


いつ巻き込まれるのか予測できないし、とっさの判断が自分に出来るだろうか?と不安にさせられる


被害者は本当に気の毒だ


加害者の身勝手な行動には憤りを感じます



で、



このあと「統合失調症」と報じられると、加害者への見方も少し変わってきます


この病は本人も、家族も、周囲も、本当に苦しめられる病気だから


まず普通は本人に自覚症状が無い


誰でも発症する可能性がある


おもに精神的なストレスが続いたとき、不安要素の拡大から追い詰められた感覚になっていく


まわりから悪口を言われると感じる、

隣人から監視されてると感じる、



ひどくなると人とすれ違っただけで「今すれ違いに悪口言われた!」と言うようになったり、「衛星から監視されてる!」と言って昼間でもカーテンを閉め切ったりしてしまう


まわりや家族からは「えらい気にしてるんやな」ぐらいにしか思えない

本人にも家族にも病を感じない恐ろしい病気


やがて行動が極端になってきたとき、初めて病院で自分の病気を知ることになる

でもたいていは自分で認めない


幻聴だ、と言っても本人からすればそれは現実なんだから


だんだん「三階で先生が呼んでる」とか、誰も居ない空間に向かって会話しだしたり、亡くなった人の声が聴こえる

ということになる


短期の治療は隔離、長期の治療は薬物


たいていは複数の薬の効果でおさまっていくそうだ

でもそこからは本人の苦しみが始まる

薬でおさまってきても、不安な感覚は常にあるし、日常生活も緩慢なものになり、生活も制限される


人を傷つけた加害者に同情はできないけど、

長年 病に苦しめられてきた生活には単純に憤りだけと割りきれないものがある




被害者家族には痛恨の念があるだろう


同時に加害者家族にもやりきれないものがあると思う


そして加害者本人の「苦しみを終わらせたい」と願う気持ちもわかる


そこに犯罪性が無ければ、皆も理解しようと出来るんだろうけど

不幸なことに世間はショッキングな事件性だから報道するのであって、病にスポットを与えたいわけではなさそうだ


事件だけを取り上げていては、本当の解決にはつながらない


いま治療中の人や家族、病院のスタッフがこの事件を聞いて落ち込まないことを願うよ

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